特発性血小板減少性紫斑病の治療方法

特発性血小板減少性紫斑病の治療方法

特発性血小板減少性紫斑病の治療方法について

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の発症原理は、自己抗体という自分自身の血小板を破壊する抗体(ここでは血小板抗体のことです)が血小板に結合して脾臓という臓器に取り込まれることです。自己抗体が結合した血小板は脾臓の中でマクロファージという免疫担当細胞に破壊されてしまいます。

 

また、自己抗体は骨髄での血小板の産生をも阻害します。このように自己抗体によって血小板が破壊されたり、血小板がつくられなくなるという2つのメカニズムが知られています。

 

ITPの治療目標

血小板の数を正常化することではなく、出血を防ぐレベルに維持することです。ITPの治療はその病態から抗血小板抗体の産生抑制、抗血小板抗体が結合した血小板の貪食部位の除去あるいは貪食能の抑制、血小板産生能低下の改善という3種類の治療目的があります。

 

ピロリ菌感染との関係

ITPの患者さんにピロリ菌の感染が認められることが多く、除菌することで低下していた血小板の数が増加することが分かっています。ITPとピロリ菌がどのように関係しているのは明らかになっていませんが、ピロリ菌陽性ITP患者の方には除菌療法を試みます。

 

除菌効果が見られない場合やピロリ菌の感染が見られない人には、血小板数と出血のケアをします。その対応としてステロイドによる治療と脾臓の摘出があります。

 

ステロイドと脾臓の摘出によって治療します

約8割の症例で血小板数が3万個/ul以上に、そして約半数の症例で10万個/ul以上に増加します。しかしながら回復した血小板数の維持には投薬の継続が必要で、ステロイドを中止できる症例は約2割です。

 

ステロイドの治療効果が無い場合や副作用が強く、十分な治療効果が発揮できない場合は脾臓の摘出を検討します。腹腔鏡での手術なので体に与えるストレスも少なく、術後の回復も早いです。

 

また医療経済的にも安価です。合併症としてイレウスや血栓症、微生物感染症があります。特に肺炎球菌や髄膜炎菌、インフルエンザ菌などに対して防御機能が低下します。予防目的にこれらの病原体に対するワクチン接種を脾臓の摘出1ヶ月までに行うことが推奨されています。

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